呼吸器内科
診療対象疾患
- 気管支喘息
- COPD
- 細菌性肺炎
- 間質性肺炎
- 急性呼吸不全
- 慢性呼吸不全
- 自然気胸
- 肺癌
- 縦隔腫瘍
- 悪性胸膜中皮腫
患者さんへ
肺の病気の症状は咳、痰、胸痛、息切れ、発熱などで同じような症状が別の病気でみられます。風邪のあとの咳が2から3週間続き自然に改善することもありますが、肺癌や結核、気管支喘息などの病気のこともあります。また、肺の中は痛みを感じないため肺癌ができてしまっても早期には症状がないことがあります。検診は症状の出る前の病気を見つけるのに有用な手段です。また、同じ症状が2から3週間続く場合やそれ以外の症状がみられるようになった場合にはレントゲン検査が必要です。そのうえで異常があればCT検査や気管支内視鏡検査による細菌検査、組織検査などを行う必要があります。
診療の特徴・特色
・悪性腫瘍気管支内視鏡検査や超音波検査による縦隔リンパ節生検によって病理組織学的に診断後に治療を開始します。当科では標準的治療を心がけておりますが、基本的には患者さん、そのご家族と相談のうえ治療方針を決定、治療を開始しています。副作用の少ない患者さんについては外来での抗がん剤投与を中心に治療を行っています。手術適応のある症例については患者さんの希望がない限り当院呼吸器外科外来を受診後、東京医科歯科大学呼吸器外科に手術を依頼しております。
東京医科歯科大学や埼玉県の多施設臨床試験にも参加しています。
慢性で徐々に呼吸機能が低下するものや急性、あるいは慢性期急性増悪様々な症状があります。専門的診断、治療を要する疾患であり、場合によっては致命的になることもあります。治療も時間がかかります。画像上、一見細菌性肺炎様の陰影でも抗菌薬による治療抵抗性の場合、本疾患を疑う必要があります。
・非結核性抗酸菌症慢性の疾患ですが徐々に増悪することがあります。当院のある医療圏では頻度が多い印象です。確定診断は菌の検出ですが、治療薬が限られており治療に難渋する症例が多々あります。
・自然気胸増えてはいませんがこの疾患が多いのも当院の特徴です。発症後ある程度時間が経過してからの受診の患者さんについては胸腔ドレーンを留置せず、細い針の穿刺により脱気を行い経過観察としております。ドレーン留置による苦痛なく治療することができ結果的に不要な処置や入院が減っています。発症直後の軽度の患者さんについては外来にて胸腔ドレーン留置後、在宅での治療を行っています。患者さんの希望や肺虚脱が大きい患者さんについては入院となります。2回目以降の発症やCOPDが基礎にあり難治性の場合は、呼吸器外科に手術を依頼しています。
治療実績
令和4年 | 令和5年 | |
---|---|---|
外来化学療法 | 506 | 530 |
気管支鏡件数 | 186 | 213 |
入院実績
令和4年 | 令和5年 | |
---|---|---|
肺癌(内視鏡検査を含む) | 434 | 447 |
肺感染症 | 311 | 165 |
間質性肺炎 | 79 | 118 |
COPD | 22 | 34 |
気管支喘息 | 14 | 22 |
自然気胸 | 16 | 19 |
総数 | 940 | 859 |
主な検査・医療設備
- 気管支鏡
- 超音波内視鏡
- 簡易睡眠呼吸モニター
- 在宅酸素療法(濃縮酸素、液体酸素) など