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二次医療機関としての市立病院の役割

患者さんのニーズは多様化

医療技術の進歩や病院情報の開示が進む中で、高度の医療機器や技術を必要とする診療が増大するとともに、診療を受ける患者さんの側からも「子どもを小児科専門医に診てもらいたい」「内科領域でも専門医の診察を受けたい」という専門医志向が強まっています。また、地域の診療所や医院で十分対応できるような軽い症状であっても、初めから市立病院を受診するケースも増えています。
このように市民の皆さんの医療ニーズは様々です。しかし、医療スタッフの数は限られており、市立病院だけで軽症から重症までの患者さんを全て受け入れることは困難です。
そのため、市立病院と地域の診療所・医院が互いに協力しあう体制が築かれています。市民の皆さんには、地域の診療所・医院と市立病院の役割の違いを理解していただき、最も適した医療を受けられる場所を選んでいただくことが良い方法です。

二次医療機関としての市立病院の役割

地域医療連携は、厚生労働省が推進する医療政策です。これは、地域の医療機関が自らの施設の実情や地域の医療状況に応じて、医療の機能分担や専門化を進め、地域の医療機関すべてが相互に円滑な連携を図り、それぞれの有する機能を有効活用することにより、地域で継続性のある適切な医療を受けられるようにするものです。
市立病院では、こうした政策に基づき、入院患者さんの診療、救急医療、専門領域の診療、かかりつけ医からの紹介患者さんの診療を行っています。また、CTやMRI、脳波、超音波などの高度な検査が必要な患者さんへの診療も担っています。
このように市立病院は「検査が必要」、「緊急を要する」、「症状が重い」患者さんの検査、治療、入院診療を行う二次医療機関としての役割を担っています。

かかりつけ医とは

「かかりつけ医」の役割は地域の診療所・医院の先生方が担っています。
病気になったとき、最初から市立病院を受診する方がいますが、まずは身近な「かかりつけ医」を受診すると安心です。地元の診療所や医院には、これまで軽症から重症まで数多くの患者さんを診療したベテランの医師がいます。このような身近にいる医師を「かかりつけ医」として持ち、普段から受診することで、健康状態や生活環境を把握してもらうことができ、より適切な治療やアドバイスを受けることができます。また、病気の予防や早期発見・治療にもつながります。
また、「かかりつけ医」の先生が、入院や検査が必要であると判断した時には、市立病院の専門医師に紹介してくださいます。市立病院は紹介された患者さんを優先して診療を行います。そして症状が安定すれば、再びかかりつけ医の先生に紹介し診療を続けます。このような病院と診療所の先生方との関係を「病診連携」といいます。

救急医療について

市立病院は二次救急医療機関として、24時間365日、入院や高度医療を必要とする重症患者さんの救急診療を行っています。救急部門の医療スタッフは昼夜を問わず不眠不休で懸命に診療にあたっています。
しかし、近年は「昼間は仕事があるから、子どもは夜間に受診させよう」「夜間のほうが空いていそう」など、あえて夜間や休日に救急外来を受診するケースが増加しています。また、昼間から症状が出ているのに夜になって不安になり受診するケースもあります。
当直の医師は救急外来だけでなく、入院患者さんなども担当しているため、すぐには診察できないこともあります。看護師や臨床検査技師など医師以外の医療スタッフも限られているため、行うことができない検査もあり、昼間に受診したほうが良かったというケースが多く見受けられます。また、軽症の患者さんが集中して診察に訪れた場合、人手が足りなくなり、突然起こりうる心臓発作や脳血管障害など、本来市立病院が担うべき重症な患者さんへの高度医療の提供に支障をきたすことも考えられます。

緊急の場合を除き、できるだけ医師や看護師などの医療スタッフが十分に配置され、診察や検査をスムーズに受けることができる昼間の診療時間内に受診するようにお願いします。